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    残酷歌劇 ライチ☆光クラブ 感想

    ★残酷歌劇『ライチ☆光クラブ』
    観劇日:
    12/24(木)1:00~ AiiA 2.5 Theater Tokyo12列30番代 
    12/27(日)18:00~ 大千秋楽ライブ・ビューイング TOHOシネマズ日本橋 I列中央

    http://www.nelke.co.jp/stage/opera_litchi2015/
    公演期間:2015年12月18日(金)~27日(日)
    劇場名:AiiA 2.5 Theater Tokyo
    原作:古屋兎丸(太田出版『ライチ☆光クラブ』)
    演出:河原雅彦
    パフォーマンス演出:牧 宗孝(東京ゲゲゲイ)
    脚本:丸尾丸一郎(劇団鹿殺し)
    出演
    中村倫也
    玉置玲央 吉川純広 尾上寛之 池岡亮介
    赤澤 燈 味方良介 加藤 諒
    BOW(東京ゲゲゲイ) MARIE(東京ゲゲゲイ)
    MIKU(東京ゲゲゲイ) YUYU(東京ゲゲゲイ) /
    KUMI(KUCHIBILL)
    皇希 七木奏音
    製作
    ネルケプランニング/パルコ



    原作漫画本編は数年前に、本屋で平積みになってるのを見て、
    (私好みの世界観っぽい)と表紙買い。
    奥付を見たら
    <2006年 7月7日 第1版第1刷発行>
    <2009年 7月11日 第1版13刷発行>
    ってあるから、多分2009年に買ったんだろう。

    その後発売された前日譚『ぼくらの☆ひかりクラブ』の上巻は2011年の初版だったから、多分発売直後に買ってます。下巻は買いそびれてそのままになってました。

    2012年、13年にあった木村了君主演の舞台版も見たかったのですが、チケット瞬殺で結局行けず。

    しかし今度は、私が数年前から地味に動向を追っていた

    中村倫也君主演×河原雅彦演出

    ときたら、これは見るしかないでしょう。

    で、見てきたわけですが。

    物凄く面白かった。

    漫画の舞台化としては、最高レベルの物になってたんじゃないでしょうか。

    原作のグロ成分は随分マイルドになってたような気がする。
    舞台だし、河原氏だし、臓物を客席に投げ込むくらいにパンキッシュなことやるのかなって思ってた。
    それ舞台じゃなくて遠藤ミチロウがその昔バンドでやってたとかいうやつな。何のことだか分からないという平成生まれのガールズ&ボーイズは、ちょっとレンタルビデオ店に行って『爆裂都市』っていう映画を借りてくるといいですよ。余計わけが分からなくなること請け合いです(おい)。

    で、グロがややひかえめになってた分、

    歌とダンスと薔薇と血と水とロボットと美少女のロマンティックラブファンタジスタとタナトスと思春期男子の厄介すぎるリビドーとエロス成分増し増し、
    倍率ドン!
    さらにエロス倍!!


    な作りになってた気がします。
    いやー。エロかったわ。吉川ジャイボの毒婦っぷりもイケてましたが、中村ゼラの妖艶さがちょっとただごとじゃなかった。なんだあれは。なんなんだあれは。あやうく見てるこっちは3回くらい息の根止まりかけたぞ。あのゼラ様のエロスについては、それだけ別記事で書きたい所存。

    ゼラとジャイボだけじゃなく、役者さんたちもダンサーさんも、それぞれみんなすごく上手かった。自分の役柄の『核』を理解して演じてた。

    演じるだけじゃなく、踊るだけでもなく、歌うだけでもなく、それらが出来るのはもう『当たり前』で、その前提以上の物をみんなで作ろうとしてた。

    『2.5次元舞台』とか『演劇』とか『ミュージカル』とか『ダンス』とか、そういう枠組みにおさめる気なんか最初からない。
    『ボーダレス』で『ジャンルレス』で『ジェンダーレス』な何か・・・。

    ああそうね。凄く豪奢な『見せ物』を見ているような気分だった。

    AiiA 2.5 Theater Tokyoは
    初めて行く会場だった。プレハブだとか、トイレの仮設感とか、椅子が球場のやつみたいだとかあんまりいい噂は聞いてなくて、実際その通りだったんだけど。あの微妙にチープな感じが、『ライチ』という演目にはあってた気がする。どこか『見世物小屋』や『サーカス』を見ている時みたいな。
    猥雑で妖しくてあやうくて、見てはいけないものを見ているような背徳感。

    『見せ物感』は分かるけど、『サーカス味』を私はどこに感じたのかと家に帰ってからしばらく考えてみたんだけど。
    多分冒頭で、囚われの女教師が半裸でポールをするする登り始めて、逆さになったりするアクロバティックな行為をやり始めたからだな。
    半裸でくるくると回るその姿はとても力強くて、なんだかとてもカッコ良かった。

    あれですっごいあっけにとられて、思わず私はにやにやとしてしまった。
    ああ河原さんは『スナッフ』をこういう風に表現するんだと思った。


    こういうところで別の演出家の別の役者の別の小屋での話をするのもあれなんですけど。
    『ライチ』と直接は関係ないんで、『Mーキュリー・Fァー』って伏せ字にしますけど。
    その英国戯曲の日本版の身も蓋もない要約をすれば、それはもう普通に『スナッフ・ヴィデオ』を作る話だったんですけど。
    (おい。これ。全くシャレになんねーだろ。何普通にスナッフ作ってんだよ!)って白目になったわ。エログロには並よりも耐性があるはずの私ですら撃沈だった。
    その舞台が傑作かそうじゃないかと言ったら確実に傑作でした。
    でもまた見たいかっていわれたらもう見たくない。
    だってリアルすぎたんだもん。
    イスイス団の首切りヴィデオアップロードなんつー現実と厭な感じにシンクロニシティ起こしてたし。
    こんなところでひたすらリアルさを追求されたって困ると思った。心の避難場所がなくなってしまう。
    だから心の休憩場所のために、演劇には『嘘』が必要なんだと思った。

    少なくとも私には必要だ。

    その『嘘』は出来るだけ馬鹿馬鹿しい方がいい。

    『世界征服を企む中学生たちがロボットを作りました。その動力源はライチの実です』

    これくらいの荒唐無稽さでいい。

    客もその『嘘』を分かっている。
    分かっているから騙してほしい。
    私はあなたたちと共犯者意識を分け合いたい。
    あなたたちが真顔でつく『大嘘』を、ガラス越しに見るように眺めたい。
    私はそちらには行けないから。あなたたちがこちらに来ないことも分かっているから。
    だから安心して見ていられる。

    ところで2015年最高の映画の一つと言えば、
    『マッドマックス・怒りのデスロード(以下MMFR)』
    なわけですが。
    (なんで私『MMFR』のことが脳裏に浮かんだんだろう)
    と、やはり家に帰ってから考えてみたら。
    クラブメンバーズが「ゼラ! ゼラ!」って言ってるのと、
    ウォーボーイズが「V8! V8!」って叫んでるのが相似形だったからかもしれない。

    『MMFR』で印象的だったセリフの一つが、ウォーボーイズが死に際に叫ぶ、

    ’Witness me!’ (俺を見ろ!)

    直訳すると「俺を見ろ」だけど、
    'Look at me' でも ’Watch me' でもなくて ’Witness’ 

    ’Witness’を辞書で引いたら『目撃する』『立ち会う』という意味があった。

    これは単に「見る」だけじゃなく、
    「俺の死に様見ときな!」みたいなニュアンスが含まれてる単語なんだろう。

    舞台の上の役者たちは、舞台の上にいる時だけ生きていて、それ以外は死んでいる。
    上演の度に生き死にを繰り返す。

    だから私は、カーテンコールを見ながら、心の中で呟く。

    ’Witnessed !’

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