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    【SHERLOCK】のキャラクターを考察してみた(主役編)

    2,3話の感想よりも、こっちのほうが先に書きあがったので、アップしておきます。

    シーズン2の放映までには、本編の感想もアップしたい。
    おかしいなあ。半年くらい前からねちねち書いてたから、余裕なはずだったのになあ。






    Is he a madman?
    No, he is only naively honest.



    シャーロックは自分のことを、
    「僕は、High-functioning sociopath(高機能反社会的人間)だ」
    って嘯いてたけど。
    シャーロックは、ソシオパスみたいに邪悪で狡猾な人間ではないでしょう。本当にソシオパスだったら、もっと世の中上手く渡っていけてると思う。
    それこそ、モリアーティみたいにね。

    シャーロックは、【データ】を積み重ねて答えを導き出すことはできるけど、言外にある周辺情報を読み取る力は意外と弱い。要するに、他人の非言語的で非論理的な感情を読み取るのが苦手。

    だから女性から、
    「コーヒーでも飲まない?」(=デートしない?)
    って言われても、言葉をそのまま字義通りに受け取って、
    「ミルクはいらない。砂糖は2つ。上に持って来てくれ」
    だなんて、間違ってはいないけど、なんかずれた返答をしちゃうんじゃないの?

    シャーロックは、おそらく、
    High-IQのアスペルガー症候群/Asperger syndrome(以下AS)なんでしょう。


    初対面の人に挨拶もしないで、相手のプロファイリングを披露してしまうところとか。
    社会性に難ありで、平然と不躾で失礼な振る舞いをしてしまうところとか。
    興味のある分野の知識量が膨大でも、興味のないことには驚く程無知なところとか。
    知的能力は標準以上なのに、情緒面が発育不全を起こしてそうなところとか。

    なんだかとってもASっぽい。

    「僕はサイコパスじゃない! ソシオパスだ!」
    って言うのはギャグになるけど。
    「僕はアスペルガーだ。故に空気が読めない!」
    ていうのは、ガチすぎてシャレにならないから、敢えてその言葉は避けたのかと深読みしてるんですが。

    【High-functioning sociopath】っていうのは、ドラマ用の造語かしら。
    【sociopath】ってだけでも意味は通じるのに。
    わざわざ【High-functioning】ってつけてるところがなんだか意味深。
    私なら、【High-functioning】 て言われたら符丁のように【PDD】って続けたくなるけどね。
    AutismやAspergerの知り合いが身近にいるもので。


    High-Functioning Pervasive Developmental Disorder:HFPDD 
    (高機能広汎性発達障害)





    ジョンがシャーロックの推理を「凄いね」って褒めた時に。
    てっきりシャーロックは「まあね」とでも言って偉ぶるのかと思いきや。
    意外そうな、面映いような表情を浮かべて、
    「普通人は、そんなこと言わない」
    って返答するのを見たら。

    (ああこの人、誰かに褒められたり認められたりした事がほとんどない、道に迷った子どもみたいな人なんだなあ)

    って思った。そしてなんだかせつなくなって、彼の頭を撫でてあげたくなった。
    シャーロック、あんなにデカイのに。私より30センチ以上デカイから、多分手が届かないけど。


    私の知りあいの子に、バリバリのASちゃんがいるんだけど。シャーロックを見てたら、なんだかその子のことを思い出した。

    その子は文字や記号にもの凄い興味があって、小学校に上がる前から、ひらがなカタカナだけじゃなく、漢字やハングルやアルファベットや数字を、あちらこちらに書きちらしてた。
    (おそらくHyperlexia/ハイパーレクシア

    文字を意味じゃなくて絵みたいに捉えてたみたいで、文字を下から書いたり、真ん中から書いたり、なんだかもの凄い書き方をしてた。
    パソコン操作も勝手に覚えちゃって、【薔薇】とか【悪魔】とか【憂鬱】的な、なんだか画数の多い漢字を打ち出して見せてくれる5歳児って、なかなかシュールな光景だったよ。

    知能は高かったみたいだけど、同年代の子とは全く遊べてなかった。
    そりゃそうだよね、子どもが好きそうな【ごっこ遊び】なんかには全く興味を示さずに、一人で石の観察とかやってるんだもん。

    私は変人好きなので、その子のことは凄く可愛いなと思ってた。私にとっては、大人に媚び売ってくるようなガキの方が薄気味悪いし。だから『子役』は嫌い。
    でも5年くらいしか生きてないのに、ここまで個性がぶっとんでると、この先しんどいことも多いだろうな、とも思ってた。

    ある時に。
    「○○ちゃんは、漢字いっぱい知ってるのね。すごいね」
    って褒めたら、やっぱりその子も(そんなこと言われた事がない)的な、不思議そうな目で私を見てた。

    それ以来何となく、彼なりに私になついてくれたみたいで。
    無言で私の膝の上によじ登って、無表情のまま図鑑読んだり。
    やっぱり無言で私の服のフードを後ろからつかんで、注意を向けさせようとしたり。
    いろいろとやり方が変だったけど。
    彼なりの愛情表現は示してくれてたのかな、と思う。


    シャーロックがジョンに妙に懐いたのも、あれはゲイだからとか、そういうんじゃないんでしょう。セクシャリティの面から言えば、ヘテロでもゲイでもなく、Aセクシャルっていうのが一番近いと思うし。


    それに、シャーロックがジョンに示している、不器用な好意は、
    【Not Love but Attachment]
    (恋愛ではなく愛着)
    なんじゃないかな。
    自分の方を振り向いて欲しくて、だだをこねてる子どもみたいに見えるもの。


    シャーロックみたいに、自分の賢さに強烈なプライドと自信を持っていて、常に知的遊戯に浸っていたい人は、色恋沙汰ごときで、自分の思考の明晰さを鈍らせたくなんかないんでしょう。
    知性の高さと、情緒の幼さが共存しているところが、アンバランスで魅力的ね。
    ジョンが自分のブログでシャーロックのことを、
    「12歳の子どもみたいだ」
    って書いてたけど、私的にはもっと幼い気がするなあ。情緒面や社会性は8歳くらいじゃない?


    病跡学や天才についての評論を読むと、才能とは【業】の別名なんだなあと思う。  
    凡人が自分の足元だけを見て、狭い世界をうろうろしている間に、天才はその遥か先を見て、どんどん遠くに走っていってしまう。
    でも、才能に任せて先の世界に行けば行く程、周囲から人はどんどん消えていく。
    辿り着いた地平の果てには、もう誰もいない。
    自分が見ている光景を、他の誰も見ていない。
    だから天才は孤独だし、シャーロックもずっと孤独だったんだろう。


    そんな彼の前に、自分が見ている光景を、一緒に見てくれる人間が初めて現われたんだもん。
    そりゃあもう、手放せないよね。
    普通の人だったら、家族や友人や恋人に分割して向けられるような愛着や愛情を、シャーロックは全部ジョンに向けちゃっているから。
    はたから見てたら、

    「キミらデキてんのか?」

    と、ツッコミの一つも入れたくなってしまうけど。

    名前しか知らないような知り合いを100人作るよりも。

    "You are OK. Everything is FINE!"

    そう言ってくれる友人が一人いれば、もうそれだけで充分なんじゃないのかな。






    <参考>

    天才の秘密天才の秘密
    (2009/10/09)
    M. フィッツジェラルド

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    ・『アスペルガー症候群と芸術的独創性』というサブタイトル通りの本。天才の性格と作品から、アスペルガーの特性を読み解いていく。コナン・ドイル氏もホームズもアスペルガーの特性を持っている、との指摘は納得できる。パトグラフィの入門書としても読みやすい。


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    Comment
    Re:
    > 確かに、S2の2で、日本語では「性格」になってましたが、特徴?という意味で書きたかったのではないでしょうか。まだ日本ではAS(もしくは広汎性発達障害)の理論が浸透しているとはいえないので、変な誤解を与えないために。(国内事情を反映しているのでは?と思うのですが)

    おそらくそういう『配慮』の結果なんだろうなあとは思うんですが。
    かといってシャーロックのAS由来の奇矯な言動のあれこれを、結局
    『性格が悪い』
    で片付けられたら、余計誤解されるんじゃないかと思いまして。
    (わざわざ製作者サイドがその用語を使ってるんだから、尊重しろよ!)
    ってぷりぷりしてました。

    しかし最近、DSMー4から5への変更で、『アスペルガー』は『自閉スペクトラム症』に統合されたとかで、ただでさえ分かりにくい概念が、さらに分かりにくくなってしまったような気がします。
    名前を変えたところで、そういう特性を持ってる人がなくなるわけじゃないのに。
    アスペルガーはアスペルガーで、古典的自閉症はカナー症候群でいいやん、て個人的にぶつくさ言ってます。
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140528-00000557-san-hlth
    さっそくのお返事ありがとうございます。おはようございます。
    私もS1の同じ場面で、同様に感じました。
    「この子、自分の発言の意図を上手く表現できないだけで、言語以外での感情収集?(把握)がまったく出来ないんだな」と。
    ASの人達の特徴が最初から描かれていましたね。

    確かに、S2の2で、日本語では「性格」になってましたが、特徴?という意味で書きたかったのではないでしょうか。まだ日本ではAS(もしくは広汎性発達障害)の理論が浸透しているとはいえないので、変な誤解を与えないために。(国内事情を反映しているのでは?と思うのですが)

    私にも身近に広汎な子供がいるので、シャーロック見てるとおかしいやらかわいいやら、かわいそうやら・・・
    これからの彼の成長が楽しみです。
    Re: >中務 各務さん
    はじめまして。コメントありがとうございます。

    『ピンク色の研究』見始めて5分くらいで、(この人ASだわあ)と思いましたです。能面みたいな無表情だったり。相手のことに頓着せずに自分のことを一方的に話してしまったり。かといって感情が無いわけじゃなく、表現の仕方がマジョリティとは違うだけなところが。

    【SHERLOCK2】バスカヴィルの、ジョンとレストレードの会話で、原語では
    「あいつみたいな、その・・・」
    「アスペルガー?」
    って、そのまんまの会話があるんですよね。(あ、やっぱり、このモダンシャーロックはそういう設定だったんだ)と確信しました。

    日本語訳では「性格」にされてて、(特性と性格は別もんだろうがよおおおお!)ってしばらく怒ってました。今もこの『改変』には怒ってます。『障害』って訳すのも違うと思いますが。アスペルガーを障害というのはなんか違うと私はずっと思ってましたし、その辺は専門家の判断も別れるところだそうです。

    また感想とかコメントとかありましたら、残していって下さいませ。

    はじめまして、中務 各務と申します。
    私も、シャーロックはアスペ(AS)だと思います。感情・情緒面の著しい発達の欠如ぷりが、それをものがたっていると思います。
    「初めて人に認められたシャーロック」が、ジョンに固執(愛着感情)しているのは当然!と書いていらっしゃてますが同感です。
    まさに、ゲイではなくて、(人として遅すぎるが)愛着行動としての
    発言だったり、行動だと思ってます。
    同じように、見ている方のブログに出会えて嬉しいです。
    今後も、このような形でお話できますか?
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