Words form thoughts

    学生の頃には、
    「英語論文のレビューとレポート提出な」
    って課題に、
    (別に日本語論文でもいいじゃないですかー)
    って思いながら、ひーひー言って訳していたものでしたが。(英語で書けとは言われなかっただけ、まだマシだったのか)

    [SHERLOCK]にハマって見倒してるうちに、
    (この日本語訳でいいのか?) っていうことがなんだか気になり始めて。
    やっぱり原著に当たることは大切なんだな、と。
    ていうか、やっぱりミステリって言葉の美学なんだねえ、って今更ながら思ってしまった。
    私の人生において、ここまで英語スクリプトを心から欲したことなどあっただろうか、いやない(反語)。

    それで何が言いたいのかというと、
    言葉には思考も性格も反映されるから、それを探っていくのは楽しいよね、っていう話。


    別に吹き替えが嫌いなわけではない。
    私も最初は、吹き替え版から入ったし。
    三上版シャーロックの声は、カンバーバッチ氏の声より高めだけど、あの正統派の美青年声は、あれはあれでシャーロックのどうしようもない子どもっぽさが出てていいと思う。
    森川版ジョンの声も、DVD予告篇ナレーションを聞いたら(こんなに低い声だったっけ?)って思ったけど(マーティンの声はもっと高くてやわらかい)、本編では違和感ないし、本職の声優さんだから聞きやすい。

    気になったのは訳の問題で。
    時間の制約があるから仕方ないのは分かってるんだけど、吹き替え版を何回も見てると、意訳なのか誤訳なのかが気になる部分が出てくるんだよね。
    特にシャーロックのセリフ。
    彼は超絶早口だから、色々と端折らざるをえないんだろうけど、それは分かるんだけど。
    時々、がくっとするような言い回しがあって。

    なんで 'Dinner?’が「メシは?」になるんだよー、とかさ。
    彼は「メシ食う?」とか「ハラは?」なんて、そこいらのにーちゃんみたいな言葉遣いはしてないと思うんだけど。
    「ムショには行ったろ」ってのも・・・。
    英文法の教師みたいに、綴りと文法の正確さに変にこだわる人が、こんな省略形使うか?
    吹き替えの日本語が彼に似合ってない・・・。
    あと「ジョン、がんばれ」「ムカつきませんか?」も、ナンカチガウ感が・・・。
    私は英語は全く本職じゃないから、印象だけで書くけど。
    多分シャーロックは、『相棒』の右京さんみたいに、慇懃無礼に話してるんだと思う。綺麗な話し方なんだけど、お高くとまっててイヤミな感じ(本人無自覚)。そして声質は超重低音。抑揚のない平板な語り口で、倍速早口。そんな雰囲気がする(注:個人的見解です)。


    シャーロックは見るからに、上流階級のおぼっちゃまでしょー。
    パブリックスクールから、そのまま名門大学に進学しちゃったような知的エリートでしょー。(それは中の人)。
    全身スタイリッシュに、ハイブランドで決めてんだぜ。
    →参照 SHERLOCKOLOGY

    普段着があれなんだから、実家は多分金持ちなんだろう。
    あれ、総額でいくらかかってるんだ? 怖くて日本円に換算できない。
    個人的には、シャーロックはマイクロフト兄からの貢ぎ物を、そのまま無造作に着ている設定だと萌えます。だから微妙にサイズ合ってなくて、細身なのにぱっつんぱっつんなの。そして女に興味がなさそうなのに、身なりや仕草が妙にお洒落で芝居がかっているせいで、周囲からは当たり前のようにゲイに見られまくっているんだが、本人は全く気にしていない。ていうかそもそも分かっていない。
    ・・・という裏設定を考えました、今。

    世が世なら、地代だけで食っていけるお貴族さまかもしれない人には、それ相応の言葉遣いってモノがあるだろうよ。

    シャーロックの過度に論理的で機械みたいな思考回路は、彼の使う言葉によく表れてるんだから、余計な情報を入れた意訳よりも、逐語的に直訳的に日本語に置き換えるのが、一番合ってるんだと思う。

    だから原語で色々確認したかったし、自分なりに訳してみたかったのに。

    なんで日本版には、肝心の英語字幕が入ってないんだよ!

    ああもう、中指突き立てながら、【F】から始まる4文字の卑俗語を口走りたい。
    なんだったら、【S】から始まる4文字の単語でもいい。

    あら、私ったら、つい。ほほほ。失礼。



    シャーロックのサイトと、ジョンのブログを読み比べてみると分かるけど。

    ☆シャーロックのブログ: The Science of Deduction  
    ☆ジョンのブログ: John Watson's Blog


    シャーロックの使う言葉はCase study(事例研究)みたいにロジカルで、ジョンの言葉はAdventure novel(冒険小説)のようにロマンティック。

    シャーロックの文章には、[あそび]がほとんどない。
    たぶん彼は、事実は読みとれるけど、行間が読みとれない。
    だから人間関係での空気も全く読めないの。なぜならそれは目に見えないから。

    だからシャーロックは、ジョンのブログに対して、
    「もっと分析しろ!」とか
    「児童書みたいだ」とか
    「文法的に正しくない」なんて。
    めんどくさーいコメント残していくのよ。【そこは本筋じゃないだろ】て言いたくなるような、細部ばかりにとらわれてしまってる。
    そして致命的に空気が読めないから、それを読んだ人間が、[どういう気持ちになるのか]ってことには全く考えが及ばない。
    そもそもそういう能力が備わってないのかもしれない。

    シャーロックには事実しか見えない。
    彼にはトリックもギミックも全て剥き出しのままに見えてしまうから、[虚構]の楽しみ方が分からない。
    だから、マジックやテレビを見ても、[退屈]でしかないんだろう。

    他の人に見えないものが見えてしまうのに、他の人に見えるものが、彼には見えない。

    そんなキャラクターの[思考回路]が、台詞やエピソードやブログから読みとれるように出来ているから、このドラマは素晴らしく面白いのよ。ミステリとしても。キャラクタードラマとしても。友情物語としてもね。

    というわけで、どこでもいいから、[SHERLOCK]のスクリプト出してくれないかと切実に願っている。
    早川書房さんあたりどうですかーーー?
    早川さんにならいるだろ。生粋のシャーロキアンも、SHERLOCKEDも。

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