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    妖怪人間ベム 最終回 感想

    完璧な最終回だった!!
    これは、スタンティングオベーションをやらざるをえない、っていうかむしろやった。一人で。テレビの前で!
    「これしかないだろ」っていう落としどころに話を落としこんで、これだけ綺麗にまとめあげて、なおかつエンターテイメントとしての面白さも、映像美も素晴らしかった。
    あーもうこれは、ブルーレイボックス買っちゃうね。対応機まだ持ってないけど。ベムの発売に間に合うように買ってもいい。だってブルーレイの綺麗な映像で見たいんだもーん。
    ていうかそろそろ買い換え時なんだ、HDDレコーダー。

    「妖怪人間ベム」Blu-ray BOX「妖怪人間ベム」Blu-ray BOX
    (2012/03/28)
    亀梨和也、杏 他

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    <今回の感想の参考にした雑誌>

    FREECELL vol.8  亀梨和也、杏、鈴木福、西田征史、河野英裕P「妖怪人間ベム」表紙巻頭総力特集号  62484‐04 (カドカワムック 400)FREECELL vol.8 亀梨和也、杏、鈴木福、西田征史、河野英裕P「妖怪人間ベム」表紙巻頭総力特集号 62484‐04 (カドカワムック 400)
    (2011/09/29)
    著訳編者表示なし

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    これはいいベム特集号。ベム関連記事が載ってる雑誌は他にも読んだけど、これが一番内容が深くて良かった。
    クランクイン前のインタビューだけど、西田征史さん、河野Pの話は相当面白い。河野P、それ言っていいの?ってことまで喋ってて、密やかに笑いました。


    過去感想

    妖怪人間ベム

    妖怪人間ベムと夏目友人帳


    河野Pが7、8話放送頃(?)に、「(何かを)捨てた」ってつぶやいてて、(何を捨てたのかな?)って思ってたんだけど。

    これは単なる私の勝手な憶測でしかないんだけど。捨てたって言うのは、
    <夏目さん完全ダークサイド化展開>
    かなあと思った。つまり、河野Pや脚本の西田さんがインタビューで言ってた【ダークナイト】の正義と悪の対立構造。

    個人的には、それをオチに持ってこなくて良かったと思う。
    【ダークナイト】は、なんだか精神的にキそうな映画で、自分で見るのはきついなあと思ったんで、相方からストーリーを説明してもらったんだけど、やっぱり救いのなさそうな話だったし。
    それに、子供を殺された親の復讐心を<悪の心>扱いするのは、それはなんか違うんじゃないかなあ、って思ってた。

    こういうのは、個人の解釈の問題にすぎないんだろうけど。
    私の中の<悪>の定義は、

    『自分の利益や欲望のために、他者を傷つけたり陥れたり、支配したり搾取したりする行為全般』

    そういう意味では、夏目さんが持っていたのは悪じゃないよ。
    それは、<哀しみ>とか<怒り>って言うんだよ。
    哀しむことも怒ることも、過ちじゃない。
    でも、自分の気持ちを無理に押し殺して歪めて、その感情に間違った名前を付けてしまうのは誤りだよ。

    夏目さんが、息子を死なせた犯人を「殺してやりたい」って思うのは、人間なら当たり前。私だって同じ状況になったら、夏目さんと同じことを考える。
    ていうか、あの状況で、
    「罪を憎んで人を憎まずですよ」
    なんて言える人間がいたら、そっちの方が嘘くさい。てか、殴りたくなると思う。
    少なくとも私は、そんな胡散臭いこと言う奴のことなんか、信用しない。
    だって、人間にそんなことが出来るとは思えないもの。
    そんな風に赦すことが出来るのは、神様だけだよ。

    直接的な描写はなかったけど、夏目夫妻は息子を亡くしてからずっと、自分たちを責めていただろうし。
    妹も兄を亡くした喪失感と、親を支えなければ、という義務感を感じてたと思う。

    (もっと早く迎えに行っていれば)
    (ピアノなんか習わせなければ)
    (どうしてお兄ちゃんは死んでしまったの?)
    (どうして誰も彼を守れなかったの?)


    多分そんな数えきれない程の『If』と、答えの出ない『Why』を、何度も何度も繰り返して。
    少しずつ時間をかけていくことでしか、喪失の哀しみを昇華させることはできないのでしょう。

    だからね。

    ピアノの音を聞くと、息子のことを思い出して泣いていたお母さんが。
    今は、娘が弾く拙いピアノを、穏やかな表情で聞いている姿を見て。

    喪失の痛みから回復するっていうのは、きっとこういうことなんだろうなあと思ったら。
    もう嗚咽する勢いで号泣でしたよ。
    いや、その前から既に泣いてたけど。コンサートホール立てこもりのあたりから、もうダダ泣きだったけど。

    あー。もう、西田さんはやっぱりすごいなあ。押しつけがましくなく、まっとうなことをまっとうに描く、その筆致が好きすぎる。
    思わず「結婚してください」って口走ってしまった、ていうか書いてしまった。
    だってうちのヤドロクは、私のセンチメンタリズムを全く分かってくれないんだもん。
    (→過去感想記事参照

    西田さんは、決めゼリフを書くのが上手。
    最終回のベスト台詞はやっぱり、

    「俺たちは人間になりたい。だが、人間にはならない」

    だよね。

    でも、もっと良いのは、言葉の選び方が凄く繊細で、雑な台詞や余計な事は書いていないところ。
    何を書くのかは大切だけど、何を書かずにおいておくのかは、もっと大切。

    そのあたりのバランス感覚には、河野Pの美意識も反映されてるんだと思う。多分この二人は、感性が似てて、その響き合いが、こういう作品でこういう形に結実したんだろうね。


    「ベムさん」「夏目さん」て、人間と妖怪人間の二人が「さん」付けで呼び合って、常に敬語で話していたところとか。
    5話で夏目さんが、3人の妖怪の姿を「正体」や「本性」なんて言わずに、「もう一つの姿」って言い方をしていたところも、好きでした。

    ベムは夏目さんに対して(人間になれるのなら、こういう人になりたい)という憧れを抱いていたし。
    夏目さんはベムみたいな『正義の人』になりたい、と言っていた。
    お互いに相手の存在を認め合っていることが、やわらかくて綺麗で古風な言葉遣いから伝わって来て。
    その会話は耳に心地良く、そんな言葉の数々が、とても素敵だと思えた。




    夏目さんは弱さも脆さも抱えているけれど、自分の限界を分かった上で、<正義の人>になりたいと願った、一人の人間。

    ベム・ベラ・ベロがなりたかったのは<人間>だったけれど。
    彼らは自分がなりたいものになることより、守りたい人たちのために、妖怪人間のままでいることを選んだ。

    アイデンティティが欲しかった<名前のない男>は、『悪』を名乗ることをやめ、永遠の責め苦から解放された。


    『正義』とはいつでも相対的なものだ。誰かの正義は別の誰かの偽善かもしれない。あるいは悪かもしれない。
    人は、正義の名の下に、人を殺すことだって出来るのだから。
    だから私には『正義』を定義することはできない。

    妖怪人間達が目指していたことは、私には『正義』にはあまりみえなかった。
    強いて言えば『大義』の方が近いんじゃないかと思ったし。
    彼らの思いにもっとも似つかわしいのは、人間への『愛』のように見えた。


    石つぶての代わりに、数多の銃弾をその身に浴びて。
    緑色の血を流し。
    弱くて身勝手な人間達の罪を引き受け、すべてを赦して、炎の中に消えていくなんて。

    ねえ。それってまるで、神様みたいね。


    ・・・神様。

    無垢で生真面目で泣き虫な、神様。

    人は弱くて過ちを犯してばかりの、罪深き生き物です。
    あなた方に守られ、赦してもらう価値など、本当はないのかもしれません。
    それでも、そんな不完全な生き物を、愛してくださることに、その深き愛に、感謝します。


    ・・・とはいえ、本家の『主』は3日で復活したのだから、きっとこちらの神様たちもいつか祝福とともに、復活してくださることでしょう。

    やっぱり今度は映画がいいな。
    狩山演出の映像美を、大きなスクリーンで見てみたいです。
    そんな日が来ることを、お祈りしながら待ってます。

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