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    妖怪人間ベムと夏目友人帳

    【妖怪人間ベム】9話までの感想を、相方との会話形式で書いてみました。
    会話とか言っておきながら、主に私が自論を一方的に話しているだけですが。
    私たちオタク夫婦間では、こんな感じの会話は割と日常です。







    「・・・だからね、私はドラマ版の[妖怪人間ベム]は、古典的少女マンガ文法の延長線上にある、極めて文学的な作品になってると思うの。
    河野プロデューサーも、脚本の西田さんも、絶対オトメン。男の人がこれだけ少女マンガの少女イズムを理解できてるのが、なんかもう奇跡って感じ? やっぱり河野Pは、参考になったマンガとして[ポーの一族]をあげてるだけのことはあるよなー。

    でさあ、メインキャラである刑事さんの名前が【夏目】なのは、ただの偶然ではなく、やっぱり[夏目友人帳]リスペクトがあるような気がしてならないのよ。いや本当のところは分からないけど。読んでるのかどうかは知らないけど。
    [ベム]と[友人帳]の、登場人物の心理的表現の繊細さに、共通のものを見たね、私は。
    [ベム]が好きな人は[友人帳]好きだろうし、その逆もまた真なりだと思う。
    名前かぶってて紛らわしいから、[友人帳]の方の夏目は「タカシくん」。[ベム]の方の夏目さんは「あきちゃん」て呼ぶね。

    つまり、[ベム]も[友人帳]も、【居場所探し】の物語なのよ。
    で、【居場所探し】っていうのは、少女の発達課題で、クラシックな少女マンガが描いていることは、究極的には大体そこにたどり着くの。

    あ、この場合の少女って言うのは、14才プラスマイナス2才前後の、思春期の女の子って意味ね。

    思春期の少女は不安定で、自分の存在意識が常にゆらゆらしてるから、【自分はここにいる】っていう実感をずっと探しているの。それは自分だけじゃ出来なくて、他者に承認してもらわなくちゃいけないの。

    「あなたはここにいていいんだよ」「私はあなたを見ているよ」

    そう誰かに言ってもらわないと、自分で自分が分からなくなってしまうの。

    で、少女の問題を扱ってるんだけど、ベムもタカシ君も男の子だってことが、やっぱり共通点よね。
    何でこうなってるかというと、多分少女のままで少女の問題を描くと、どうしてもリアルに生臭くなってしまうからだと思うの。性別を変えたり、人外にしたり、ファンタジー要素を入れたりして、物語の背景の虚構性を高めることで、かえって人の純粋な感情を、純度の高いまま見せることが可能になったと思うんだ。

    [友人帳]のタカシ君は人間だけど、両親がいなくて親族をたらい回しにされてきたし、他の人には見えない妖怪が見えてしまうことで、嘘つき扱いされて、普通の人達と馴染めない。
    人と触れ合いたくて、頼りたくて頼られたくて仕方ないのに、人間世界からはじかれてしまう異邦人なのよね。
    いっぱい人に傷つけられて、臆病になって、それでも人への期待を捨てられなくて、手を伸ばさずにはいられない。
    それがようやく、藤原夫妻や、タキや田沼や友人たちに出会えて、受け入れられる喜びと幸せを知って、少しずつ少しずつ、人との関わりを自分からも深めていこうとする話なのよね。

    ほら、こう考えるとやっぱり、[ベム]と基本構造が一緒でしょ?

    ベムがあきちゃんにこだわって、まったく見返りを求めることなく献身し続けてしまうのは。
    あきちゃんが妖怪人間たちのもう一つの姿を知っても、
    「いいよ、そのままで。ここにいなよ」
    って言ってくれた、初めての人間だからなんだよね。

    [ベム]はもう、凄いよね。9話ではとうとう、性善説と性悪説という哲学的な問答にまで、話が及んで来ちゃったもん。土曜夜九時のテレビドラマで、ここまで深いところにまで話を持っていってしまうなんて、なんか信じられない。

    だからさあ、もうここまできたら、[ベム]がどういう最終回になったって、私は納得できると思うんだ。
    ベムたちにとって、人間になれるかどうかは、多分本当の問題じゃないんだよ。
    彼らが言う「人間になりたい」っていうのは、
    「人に受け入れて欲しい。そばにいたい。守りたい。守られたい」
    っていう願いと祈りで、それは人間であっても妖怪であっても、変わらない希望だから」



    「つまり、おくさんは、可哀想な妖怪が出てくる話だと、無条件に泣けるってことだね」

    「一言でまとめんなよ!
    つーか、あんたは今まで人の話の何を聞いてたんだよ。
    私のセンチメンタリズムとロマンティシズムを愛する心を、なんだと思ってるんだ」

    「えー? だって、妖怪人間は強いし死なないんだから、もうそれだけで人間より上位の生き物じゃないか。わざわざ人間になりたがる意味が分かんないよ」

    「分かってない! あんたは本当に分かってない! 強い弱いとか勝った負けたとか、そんな単純な二元論だけで繰り広げられるのは、少年マンガの方法論なの! もし[ベム]が少年マンガの文法で作られてたら、悪い人間や悪い妖怪を、ちぎっては投げ、ちぎっては投げってだけの、お子様向け単純明快・愉快痛快・娯楽活劇になってたわ、ぼけー」


    ・・・なんかもう、相方と会話してると、男と女の考え方の深いミゾを感じる。
    男の人は基本人間関係を上下で考えるけど、女の人は横の繋がりで考えるよね。

    ほんと、河野Pと西田さんが、オトメンで良かったわー、ってもう決めつけてるけど。
    いや、やっぱり、オトメの心を持った男の人でないと、ああいう繊細な人間ドラマは作れないと思うわー。


    というわけで、『妖怪人間ベム』は、今週のクリスマスイブが最終回です。もう絶対リアルタイムで見る。

    ちなみに、アニメ『夏目友人帳 肆』は、テレビ東京系にて2012年1月2日(月)深夜1時30分から放送スタートです。




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