妖怪人間ベム

    1話放送後の評判がやたらと良かったので、どんなもんかと見てみた<妖怪人間ベム>が、気づいたら今期一番の楽しみになってしまっていました。
    次点は<カーネーション>。あとは、<11人もいる!><牙狼>も見てます。


    そんなわけで、2話から見始めて、
    (あら、これはなかなか良い怪奇SFドラマね)って思っていたところに。
    3話で、ベムが、自殺志願のおじいさんに、

    「自分たちは本当は存在してはいけないのかもしれない。でも、生きている意味があるのだと信じたい」

    と切々と言うシーンで、こっちの涙腺が決壊しました。
    そんな自分にびっくりした。

    いやー。私、これまで亀梨君のことを全く良いと思ったことはなかったんですが。
    今でも、KAT-TUNを見ても、CMを見ても、まったく心はざわめかないのですが。
    ベムをやってる亀梨君は実に良い。

    哲学者のように思索的な佇まいも。
    悲しみをたたえた繊細な表情も。
    実は、彼はとても良い声をしているということにも。
    彼が異形の姿をしていることで、改めて気づきました。


    で。勢い余って、ベム特集号の↓を購入。

    FREECELL vol.8  亀梨和也、杏、鈴木福、西田征史、河野英裕P「妖怪人間ベム」表紙巻頭総力特集号  62484‐04 (カドカワムック 400)FREECELL vol.8 亀梨和也、杏、鈴木福、西田征史、河野英裕P「妖怪人間ベム」表紙巻頭総力特集号 62484‐04 (カドカワムック 400)
    (2011/09/29)
    著訳編者表示なし

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    (だからさー、J事務所はいい加減表紙くらい写真解禁しようよ。意味がなさ過ぎるよ。というわけで、表紙はピンの亀梨君です)




    で。
    脚本の西田さんのインタビューを読んだところ。
    西田さんは子どもの頃に、事故でお兄さんを亡くしたんだそうです。お母さんはそれ以来、ドラマの事故シーンを見られなくなってしまって。

    「だから自分は、そういう人たちも見られるドラマを作っている」

    という部分を読んで。
    そして彼が今度出す小説が、<きょうだいの日常を描いた話>だと知って。
    色々なことが腑に落ちて、なんだかまた泣いてしまいました。

    西田さんは、きょうだいを亡くした当事者で。
    子を亡くした親の悲しみを、もっとも間近で見続けてきた子どもでもある。

    そんな西田さんにとって、物語を書くということは、[とむらい]でもあるんじゃないか、と。

    白くて小さな骨を拾うように。
    思い出のかけらを集めるように。
    物語を紡いでいく作業は、どこか祈りにも似ている。

    西田さんが脚本を担当した作品では、[ガチ☆ボーイ]*1と[TIGER&BUNNY]*2を見ているのですが。
    今考えると、どちらの物語も、主要人物は何らかの欠落を抱えていました。
    それは記憶や家族の喪失であったり、あるいは特殊能力の減退だったり。

    それらは不可逆的な[喪失]で、どんなに願っても望んでも、元通りになおすことも、取り戻すことも出来ないもの。

    その痛みを消し去ることは出来ないけれど。
    苦しみや哀しみを抱えたままでも。
    それでも人は回復していける。

    そういうことを描いていた話だったと思う。

    <妖怪人間ベム>は、悲しくて残酷で、綺麗で優しい現代の寓話だ。
    とてもせつない話だけど、見てていやな気分にはならない。
    それは、このドラマの作り手たちが、悲しみの奥底に隠れている、救いと希望を描こうとしていることが伝わってくるからだ。

    やっぱり、物語にはどこか救いがあって欲しい。
    現実は不条理でいやなことだらけだから、せめて綺麗な絵空事に癒されたい。
    こんな世の中になっちゃったからこそ、尚更そう思うよ。





    *1
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    (2008/09/17)
    佐藤隆太、サエコ 他

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    後半1時間ずっと泣いた。佐藤隆太君の代表主演作は、私的にはルーキーズではなくこっち。この作品で西田さんの名前を覚えた。そして今後も注目しようと思った。



    *2
    TIGER&BUNNY(タイガー&バニー) 1 [DVD]TIGER&BUNNY(タイガー&バニー) 1 [DVD]
    (2011/05/27)
    平田広明、森田成一 他

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    今年を代表する大ヒットアニメ。映画も製作決定。個人的には、腐狙いがあざと過ぎててなんだかなーって感じではあるのですが。どっちかというと、社会現象が生まれる様子を眺めているのが楽しいかな。



    ・・・・・って、人のインタビュー記事で、ここまで勝手に盛り上がって、こんなの書きながらやっぱり泣きそうになっている私は、ちょっと情緒不安定にも程があると思う。

    うん。ちょっと自分でも、ヤバいんじゃないかなーって思うこともあるんだ。

    新聞で、被災者の記事や死亡記事で涙ぐんじゃったり。
    遺児たちが街頭で募金活動をしているところを見るだけで、泣けて来ちゃったりもするんだ。

    ああ、私弱ってるなー。これがいわゆる震災鬱かなー。
    まあ、加齢に伴って、涙もろくなってきてる可能性も否定できないんだけど。
    なにしろ、ドモホルン●ンクルが気になる17才だからね(おいおい)。

    震災も心的ダメージでかかったんだけど、その後夏に上司が事故ったのが駄目押しになってしまった。
    上司、まだ入院してるんだ。いつ退院できるか分からないんだ。ひょっとしたら退院できないかもしれないんだ。
    あれ以来、私のこころは因幡の白ウサギのように、赤剥け状態になってるんだ。
    今は、塩水のように辛い話じゃ痛すぎるんだよ。

    だから、真水のように透き通った綺麗な話に浄化されたい。
    そして、白い産毛が再生するまで、蒲黄の穂綿にくるまっていたいんだ。



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