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    『輪廻くん』感想 シーン4、5 

    まだ書いてるのかよ、と自分にセルフツッコミしつつ。
    時機を逸してる感ありまくりですが、いーんですっ!
    私は自分の感情と思考の記録として、長々とブログに書いてるんだからっ!
    感想はあと一つ記事書いたら終わる予定です。多分。


    <いままでの感想とか>
    [09/14]『輪廻くん』 初日
    [09/19]輪廻くん 千秋楽
    [09/23]輪廻くん 千秋楽 アフタートーク
    [09/25]<輪廻くん>感想 シーン1
    [10/03]<輪廻くん>感想 シーン2、3







    Scene 4. <A man in Wonderland>(加藤信三郎)

    ここからの演者は田辺日太さんに。
    お名前「にちた」さんてお読みするのね。何故か「びいた」さんだと思いこんでました。
    おかしみとかなしみが共存した、どこかせつない雰囲気を醸し出している役者さんでした。お上手でした。
    こういうコワモテで、いい声の男性が、

    「どうして迷っちゃうの? カニさんじゃねえよ、カバさんだよ!」

    なんて可愛いことをじたばたしながら言ってると、ギャップ萌えでなんかきゅんとするね。

    そして、顔だけウサギのかぶりものをしたノゾエさんも登場。顔だけウサギさんは一切しゃべらず、日太さんの周りをうろうろしてます。
    このうさたん、可愛いのか不気味なのか分からない。異形なものがするっと出て来たので、世界がシュールでカオティックなメルヘンみたいに変化。
    うさたんの顔の造作は可愛いはずなのに、喋らないし無表情なのでなんか怖い。『まどマギ』の『キュゥべえ』と同じタイプの不気味さ。
    でも、日太さんの肩に顎をちょこんと載せて、一緒に新聞読んでるシーンはかわゆかった。そのあと二人で顔を見合わせるシーンも、なんか好き。

    このうさたんは何を表してるんだろ。
    ドッペルゲンガー? 

    いや、それはちょっと違うか。
    あーあれかなあ。
    ほら今『タイバニ』大人気じゃないですか。
    時代はおじさん&バニーちゃんですよ。
    流行りものにはのっかっておけってことで、うさたん出してきたのか!
    うん。これも絶対違うね。

    冗談はさておき、私が普通に連想したのは、『不思議の国のアリス』に出てくる白ウサギと三月うさぎでした。<こっちの世界>と<あっちの世界>を繋ぐものの象徴。
    そうか。この不思議世界で右往左往しているのは、少女じゃなくておじさんなのか。
    そしておじさんは、madな三月うさぎに導かれて縦穴を通り抜けたから、違う世界に連れて行かれてしまったのね。

    ということは、あのうさたんは実は死神でもあるのか?
    じゃあ加藤さんが書いてた日記は、デスノートだったのか(え?)
    あれにうっかり自分の名前書いちゃったから、また死んじゃったんだね(注:そんな話ではない)
    ちなみに、脚本にはうさたんは出てきません。



    ノゾエ版『輪廻くん』は、台詞も展開もほとんど脚本と同じなんだけど。
    なんていうのか、ノゾエ版の方が『語尾がやわらかい』感じがした。

    脚本の方は、各シーンの終わり方が、結構あっさり・ざっくりしてて、そのソリッドさは、ブラックユーモアの趣を漂わせてるんだけど。
    ノゾエ版だと、体操のようなキメポーズしてみたり、着ぐるみバレエやってみたり、なんかこう、いい意味で曖昧模糊としてる。
    シーン3のキヨちゃんが彼女を「ちゃん」づけで呼んでたのも、地味に好感が持てた(脚本は呼び捨て)。

    色に例えると、脚本は黒と白のストライプで。
    それがノゾエ演出だと、黒とピンクのマーブル模様になる。キャンディのように毒々しくて甘い色彩が、ふわふわぐるぐる渦巻いてる感じ(あくまで私のイメージです)。

    ・・・やっぱりノゾエさんて、根がオトメンなんじゃないのかなあ。そんな気がしたなあ。




    Scene5、<Flower of life>(大剛 力)

    このシーンも引き続き日太さん。

    死んだり生き返ったりを繰り返したり、貧乏生活が長過ぎてやさぐれすぎた結果、反動で主役さんはヤクザな金貸しになってしまいました。
    さっきは西洋風ダークメルヘンな雰囲気だったのが、今度はジャパニーズ任侠テイストに。
    やべーよ、Vシネスマイルきちゃったよ。

    日本刀片手に、桜の花びら散る下で剣舞を披露したりしておりましたが。
    これは所謂ジャパネスク? エキゾチシズム?
    ベネディクトの『菊と刀』的なあれ? 
    いや、刀は出てくるけどこっちは桜だから。
    ・・・とぼんやり思っていたのが、実は次のシーンの伏線だったらしい。

    そしてここで、「彼」が唯一最初から記憶していた<さくら>というキーワードの本当の意味を思い出します。
    <さくら>とは、「彼」が介護していた、寝たきりの奥さんの名前でした。

    で、他のブロガーさんとかの感想で、
    「オチが唐突だ」とかいう意見も見たけど。でも伏線はちゃんと張ってあったよ。

    それに。
    シーン2での、<さくら>というHPのパスワードの記憶は、別の人間になってからも保持されていたというエピソードと。
    シーン4での『埋めておいた金は、別の人間になってからも変わらずにそこにあった』というエピソードは。
    『前世の記憶が受け継がれていることの物理的証拠』を示している。
    つまりそれは、この話は、
    <スキゾフィリアの幻覚や妄想>ではなく
    く誰かの夢の中の出来事>でもない。

    その証明もきっちりやっているんだよ。
    <転生もの>を<転生もの足らしめる必須条件>を、説明過多にならずに、ストーリーに組み込んでいる。

    例えばこの転生ネタを使って、別の体に人格が移動する理由を、科学的整合性を追求して描いたら、SFになるんだろうし。
    結局、誰の体に誰がいるんだという謎を解いていく話だったら、ミステリになるんだろうけど。
    でもSFとかミステリって、本格度が増せば増すほど、話としては退屈になるよ。
    この舞台は最初から面白かったんだから、もう『ファンタジー』ですからってことでいいじゃん。
    細けえことは気にすんなよ! 
    面白きゃいーんだよ。
    全ては神の気まぐれだよ。

    それに、あんまりSFとかミステリテイストにすると、『輪廻くん』というより、『転移くん』になっちゃうよねえ。
    『転移くん』だとなんか、『電送人間』とか『ザ・フライ』みたい・・・

    いやいやいやいや。

    それじゃホラーになっちゃうから! 
    ていうか、これだとリインカーネーションじゃなく、テレポーテーションに変わっちゃうのか。これだと『転送くん』の方が正しいのか? なんか違くない?
    かといって『憑依くん』にするとなんだか、オカルトみたいだ(もう何の話なんだか分からなくなってきた)。

    『輪廻くん』がいいですよ。いいタイトルですよ『輪廻くん』。なんだか、言葉の響きがロマンティックですよ。

    この脚本は、『輪廻転生を繰り返す男の話』という、シンプルで明確なログラインを持っている。
    そしてその土台が堅固で安定していたからこそ、演出も役者もその上で存分に、遊んだり踊ったり実験したり出来たんでしょう。






    <まったくのおまけ>
    ホントこの舞台は、脚本家がまともで良かったわよ。

    脚本家にもプロデューサーにも知識と素養がなかった故に、話が支離滅裂になってた『人格転移』ドラマを私は知ってるよー。その時はあまりの『出来てなさ』っぷりに、思わず何がどう出来てないのかを語りまくった長文書いちゃったわよ。

    ヒマな人だけどうぞ。→<1年遅れの勝手に大反省会>


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