『鈴木先生』♯7

    ☆『鈴木先生』が、やっぱり神ドラマ路線を爆走中なんで、突然感想書いちゃったりするんだぜ! の巻


    前回の凄い引きから、今週は一体どうなるんだろうと思っていましたが。
    足子先生は、この場では意外とあっさりと退場。
    しかし、キワモノっぷりが凄まじい足子先生が、このまま大人しく引き下がったままとは思えないので、きっと今後あるであろう足子先生暴発回が、楽しみでしかたありません。

    それはさておき。
    処女崇拝とエゴと多様な価値観のお話は一応の解決を見て・・・・
    と思ったら、この後に続く鈴木先生の過去エピソードに不意打ちくらって、大変なことになりました。
    私が。


    これまでの話は、私とは全く違う問題児達の問題行動だったから、笑って見てられたんだよね。
    (あー。こういう子いたいたー。生々しいわー)って気分で。

    私は不良でもヤンキーでも不登校でもなかったし、ヤリ●ンでも百合でもなく、何も問題を起こさない優等生でした。
    自分で言うのもおこがましいですけど、私は手のかからないガリ勉ちゃんで、成績で自己主張するタイプだったので、先生受けはそれなりに良かったです。
    教師のことも内心舐めきってましたが。
    (成績さえ良ければ文句ないんでしょー)みたいな。
    問題行動を起こして目立とうとしたり、何かしらのアピールをしている同級生のことは、
    (イタい。サムい。バカみたい)。
    って冷めた目で見てたし。

    我ながら可愛げのないガキでしたね。
    でもそうしないと、そこで生きていくことが出来なかったんだ。
    中学生の子どもに、居場所を選択する余地なんかない。
    目の前の学校に行くのか行かないのか。もうそれしかないのだから。

    だからもう今回のやすこちゃんの、問題を起こせない優等生の悲哀は、身につまされ過ぎて泣いてしまいました。
    まあ私は当然、あんなに可愛くも健気でも優しくもなかったわけですが。
    なんかこう、ずっと、もっさりとしてましたよ。もっさり。

    今回の後半のエピソードは、鈴木先生鈴木先生にした、過去の生徒とのエピソードの話。
    他の生徒は掃除当番から調子よく逃げていったのに、真面目過ぎて逃げられずに、一人だけ取り残されてしまった女子生徒の話。
    問題を起こせずに、ただ静かに、摩耗していった少女のお話。

    先生はアサミさんに、「自分はその時に、致命的なミスをした」的なことを言ってたから、もう私は凄いハラハラしながら見てたよ。
    一人だけで掃除をしていたやすこちゃんに、先生は最悪なことを言っちゃったんじゃないかって。
    ここで鈴木先生が絶対言っちゃいけなかった台詞は。

    「なんで、他の連中が帰るのを止めなかったんだ」

    だよ。

    これは本当に最悪だよね。もうマイナス100点。こんなこと言われたら、私だったらその場で帰って、次の日から黙って不登校になる!

    (やだやだやめてよ。そんなこと言っちゃやだよ。そんなことしたら、私、鈴木先生のこと嫌いになる!)

    ってもう、ただひたすら祈るような気持ちで見てたよ。

    で、一人残って掃除をしていたやすこちゃんに、鈴木先生が実際に言ったのは。

    「丸山、すまなかったな。
    だけどな、こういうときは職員室に言いつけに来ていいんだからな。
    よし、やっちゃおうか」

    ああ良かった。マイナス100点のことは言わなかったよ。
    そりゃあ、100満点の言葉では全くなかったけど、先生の言ったことは、そこまでは間違ってなかったと思うよ。点数つけると65点くらい? 
    そのあと一緒に掃除し始めたから、5点くらいおまけしてあげてもいいな。

    鈴木先生は、やすこちゃんに「すまなかった」って、きちんと言えてたところはえらいなあと思った。意外と子どもに謝れる大人はいないから。
    まあ確かに、その後の「言いつけにこい」は、違うよなあとは思ったけど。
    それはやっぱり男の人の考え方だね。
    だってそれじゃあ、やすこちゃんをチクり屋にしてしまうことになっちゃうし。
    人の事情を慮り過ぎてしまう、繊細で優しすぎる少女に、そんなことは出来ないよ。


    誰かを悪者にしたいわけじゃない。
    エコヒイキされたいわけでもない。

    ただ、私がここにいることに気づいてほしい。
    目立つことも、問題を起こすこともしないからって、私を見過ごしたりなんかしないでほしい。
    私はone of themじゃなくて、special oneなのだと思わせてほしい。

    教室という匣の中は、ただひたすら息苦しくて、息を潜めてじっとしていると、なんだか自分が透明な存在のように思えてしまう。
    自分がこのままいなくなっても、誰も何も気づかないのではないかと不安になってしまう。
    私は本当に他の人に見えているの? 私は本当にここにいるの?
    自分に自分は見えないから、誰かが見てくれているという実感がなかったら、自分が誰なのかすらも分からなくなってしまうよ。


    彼女が帰れなかったのは、きっと、鈴木先生のことも思いやっていたから。
    自分まで帰ってしまったら、空っぽの教室を見た時に、きっと先生は悲しむだろうと。
    聡明で優しい少女は、多分そこまで考えていただろう。

    私だったら、彼女に何を言っただろう。
    私は、昔、何を言ってもらいたかったのだろう。

    「君は間違ってない。君はいい子だ」

    そう言って欲しかったかもしれない。
    多分その一言だけで、全てが救われたから。
    自分を許せない自分を誰かに赦してもらえたら、もうそれだけで良かったから。




    あーもう退行した、久しぶりに勢い良く退行した。
    普段は心の奥底に眠ってる、12才くらいの女の子が起きてきちゃって大変だった。
    こういうかつての自分みたいな子を不意打ちで見ちゃうと、シンクロし過ぎて、一瞬で暗黒の中学時代に心が引き戻されちゃうのよ。

    もう途中から、これがやすこちゃんの気持ちなのか私の気持ちなのか全然分かんなくなってきちゃって、涙が止まらなくなってしまいました。

    私も、思春期の問題を解決できずに、ただ目を瞑って耳を塞いで、自分の中に引きこもって、修行僧のようにやり過ごしてきただけだからなー。
    なんで私、あんなにただ我慢してたんだろう。

    今はもう年だけは無駄に重ねてしまって、今更自分の中の12才の女の子に何をしてあげることも出来ない。多分その子は消えることも成長も出来ずに私の中で眠り続けて、こうやって時折何かの弾みで起き出しては、泣き出してしまうのだろうけど。

    私の人生でも、どこかで、鈴木先生のような人に出会えていたら良かったのになあと思う。

    人は人に傷つけられもするけど、人にしか救われない部分も確実にあって。
    全てを分かりあうことなんて出来はしないけど。それでも。
    生徒に誠実に向き合おうとしてくれている教師の存在は、ただそれだけで、子ども達の支えになることでしょう。


    みんな見ようぜ、『鈴木先生』。

    問題のある人達の問題を、下品に祖末に扱ってるだけの無神経なドラマはいっぱいあるけど、問題を出せない人達の問題を掬い上げて、救ってくれるドラマなんて滅多にないよ。



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